インプロでは、その場にいる人たちと関わりながら、まだ決まっていないことを一緒につくっていきます。
初めて参加する場では、シンプルな遊びやグループゲームから体験できます。
たとえば、子どものころに遊んだゲームや、アイスブレイク、オリエンテーションなどで行うグループアクティビティに少し似た遊びがあります。
仲間と動いたり、声を掛け合ったり、リズムに乗ったり、何かを受け取って次の人へ渡したりしながら、その場で人と関わること自体を楽しんでいきます。
インプロでは、どんなことをするの?
インプロには、さまざまなゲーム、練習、シーン、上演形式があります。初めての人が参加する場では、簡単な遊びやグループゲームから体験し、そこから短い即興のやり取りやシーンへ広がることもあります。
たとえば、こんなものがあります。
- 名前を呼んで場所を交代する。誰かの名前を呼ぶと、その人が動き出し、今度はその人が別の人を呼びます。人の名前を聞き、相手を見て、自分が動くタイミングを受け取っていきます。
- 拍手を誰かへ渡していく。相手に向かって拍手を送り、受け取った人が合図を返して、また別の人へ渡します。相手を見て、受け取り、次へ渡すというやり取りを、テンポよく楽しみます。
- リズムに乗って連想する。誰かが出した言葉から思い浮かんだことを、リズムに乗りながら次々とつないでいきます。自分だけで考え込むより、直前に出てきたものから次を生み出していきます。
- 身体を使って追いかけたり、動きを変えたりする。鬼ごっこや「だるまさんがころんだ」のような昔ながらの遊びを思わせる、身体を使ったゲームもあります。周りの人や場の変化を見ながら、その瞬間に動き方を変えていきます。
- 誰かが始めた動きやイメージを、みんなで育てる。一人が何かを始め、それに別の人が関わることで、最初には想像していなかった場面や関係が生まれていきます。
使うゲームや進め方は、テーマや参加者、その日の内容によって変わります。
多くのインプロの入り口では、人から何かを受け取り、自分からも何かを返し、そのやり取りによって次のことが生まれていく感覚を体験します。
アイスブレイクやグループワークに似た遊びを入口に、そこから即興のやり取りやシーン、表現へと世界が広がっていきます。
実際のインプロゲームを動画で見てみたい方へ
IGEA(Improv Game & Exercise Archives)では、100本近いインプロゲームやエクササイズを、実演動画とともに紹介しています。初めての方にもイメージしやすいゲームが多く、動画内で紹介している「やり方」や「ポイント」も文字で確認できます。文章だけでは分かりにくいインプロの雰囲気を、実際の様子から具体的につかむことができます。
演技経験がなくても参加できる?
日本インプロアーツの現在開催しているワークショップは、演劇経験がなくても参加できます。舞台芸術としての根を持つインプロを、初めての人から経験者まで一緒に体験できる場として開いています。
その場で説明を聞いて実際に試しながら、相手を見ること、人から受け取ること、自分から関わってみることを少しずつ経験していきます。初参加の前に、演技やインプロを勉強しておく必要もありません。
面白いことを言わないといけない?
その必要はありません。「即興」と聞くと、その場ですぐに面白いことを思いつける人や、機転の利く人でなければ難しいように感じるかもしれません。
インプロでは、相手が何気なく言った一言や、偶然起きた動き、二人の間にいつの間にか生まれていた関係など、その場ですでに起きていることが面白さの材料になります。それらを受け取っていくと、誰も最初には考えていなかった展開が生まれることがあります。
相手やその場に目を向け、すでに起きていることを受け取るところから、インプロを始めることができます。
台本がないのに、本当に何かできるの?
できます。台本がなくても、その場には次につながる材料がたくさんあります。
一緒にいる相手、今いる場所、直前に交わされた言葉、自分や相手の身体の動き、すでに生まれている人物同士の関係などが手がかりになります。ゲームをしているのであれば、そのゲームが注目しているポイントも材料になりますし、一度何かが起きれば、それ自体が次に使えるものになります。
インプロでは、すでにその場に生まれているものを受け取り、それを次へつないでいくことで、台本のない時間を一緒につくっていきます。
いきなり人前で演じるの?
インプロの体験には、いろいろな形があります。全員で一緒に遊ぶゲームもあれば、二人や数人に分かれて行うものもあります。
人がやっているものを見る時間があったり、短い即興のやり取りから少しずつシーンへ進んだりすることもあります。
日本インプロアーツのワークショップでは、その回のテーマや参加者に合わせながら、簡単な遊びやゲームから、相手とのやり取り、短い即興へと、少しずつ体験を広げていきます。
予想していなかったことが起きたら?
むしろ、そこからがインプロの面白いところです。
自分が何かを始めても、相手が自分の想像とは違うものを返してくることがあります。思っていた方向とは別の出来事が起こったり、偶然の動きから思いがけない展開が生まれたりすることもあります。
インプロでは、実際に起きたことを次の材料として扱うことができます。今ここで起きたことを受け取り、そこから続きをつくってみる。その繰り返しによって、自分一人では考えつかなかった場所へ進んでいくことがあります。
仲間と一緒につくる
インプロでは、相手を見て、相手から影響を受け、自分からも言葉や動きを返します。それを別の誰かが受け取り、さらに何かを加えることで、自分だけでは生まれなかったものが少しずつ形になっていきます。
初めてのインプロでも、仲間と関わりながら、その場にまだないものを一緒につくってみることを大切にします。日本インプロアーツが大切にしている「仲間とともに冒険する」という感覚も、そんな小さなやり取りから始まります。
対面でも、オンラインでも体験できます
日本インプロアーツでは、現在、対面とオンラインの両方でインプロを体験できるワークショップを開催しています。
対面では、同じ空間にいる人の身体や声、距離、場全体の変化を共有しながら遊びます。
オンラインでは、自宅などから参加し、画面越しに相手の言葉や動き、その場で起きる変化を受け取りながらインプロゲームを楽しみます。基本となる考え方や体験は共有しつつ、それぞれの開催形式に合わせてゲームの選び方や進め方を調整します。
現在参加できるワークショップは、ワークショップページからご覧いただけます。初めての方から経験者まで参加できるワークショップも、その入口の一つです。
初めての一歩から、その先へ
インプロは、一度参加してその時間を楽しむこともできますし、続けることでさらに広い世界へ進んでいくこともできます。
ゲームをもっと知ったり、人物や関係をつくったり、仲間とシーンを育てたり、長い形式の即興や舞台作品へ進んだりすることもできます。
また、インプロの源流や歴史、さまざまな考え方や技術を探究したり、そこで得た経験を日常や仕事、組織へひらいていく道もあります。
入口は小さなゲームかもしれませんが、そこから自分が面白いと思った方向へ少しずつ進んでいくことができます。
ここからできること
ワークショップを見る
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初めての方から経験者まで参加できるワークショップの内容や日程を見る。
IGEAでインプロゲームを見る
実際のゲームやエクササイズを動画で見て、どんなことをするのか具体的に知る。