ここまで、『非認知能力を育む「即興(インプロ)の知恵」』を、いくつかの入口から紹介してきました。
インプロの知恵は、本で読むだけでも、きっと何かの手がかりになります。これまでなんとなく感じていたことに言葉がついたり、自分の経験を別の角度から見直せたりすることもあります。
けれど、インプロは、やはり実際にやってみることで見えてくるものがあります。
相手から思いがけない言葉が出てきたり、自分の身体が予想と違う反応をしたり、誰かの一言でその場の空気が少し変わったりする。
その瞬間に立ち会ってみると、本で読んだ言葉が、少し違った手触りを持ち始めます。
このページの目次
🌱 まずは、本の中の「冒険への小道」から
本書には、読者自身の日常や感覚に持ち帰るための入口として、「冒険への小道」があります。
自分の反応に少し立ち止まってみること。相手から出てきた表現を、いつもより丁寧に受け取ってみること。予定外の流れに出会ったとき、「ここから何ができるだろう」と見てみること。
そうした小さな試みからでも、インプロの知恵に触れることはできます。
本を読んで気になった方は、まず「冒険への小道」から、日常の中で少し試してみるのもよいと思います。
🎭 それでも、実際にやってみるとわかることがある
インプロの楽しさや面白さは、実際に人と関わってみることで、よりはっきり感じられるものでもあります。
頭ではわかっていても、相手が何を出してくるかは、その瞬間までわかりません。自分がどう反応するかも、やってみるまでわからないことがあります。
誰かの反応を受けて、自分では選ばなかった一歩が出てくることもあります。
その予想外の中に、インプロの楽しさがあります。
そして、その楽しさの中で、人との関わり方や、自分の反応の癖、次の一歩を選ぶ感覚も少しずつ見えてきます。
だからインプロは、楽しいだけではなく、ためにもなるのだと思います。
🧭 インプロには、いろいろな入口がある
インプロと一口に言っても、その背景にはいくつもの流れがあります。
ヴァイオラ・スポーリンのシアターゲームの流れ。
デル・クローズやロングフォーム・インプロの流れ。
キース・ジョンストンのシアタースポーツやストーリーテリングの流れ。
さらに、日本の演劇やエチュードの文化と結びつきながら育ってきた実践もあります。
実際の場では、それらがきれいに分かれているとは限りません。複数の流れを取り入れていたり、独自の工夫を重ねていたりすることもあります。
また、同じキース・ジョンストンの影響を受けていると言っても、どこに注目するかによって、伝え方は変わります。
思い通りにいかないことも楽しむ姿勢を大切にする場もあれば、物語を立ち上げることに重きを置く場もあります。
だからこそ、「インプロとはこれだけです」と一つに決めてしまうより、いろいろな入口に触れてみることで、インプロの広がりが見えてきます。
🤲 最初からうまくやる必要はない
インプロのワークショップというと、無茶ぶりをされたり、いきなり面白いことを求められたりするのではないかと思う方もいるかもしれません。
でも、今の日本のインプロの場では、初心者にも参加しやすいように、丁寧に導いてくれるところが多いと思います。
うまくやることよりも、まずその場に立ってみること。
相手から出てきたものを受け取り、自分の中に起きる反応に気づきながら、できる形で一歩関わってみること。
そこから、インプロの面白さは少しずつ見えてきます。
📘 私たちのワークショップでもお待ちしています
私たちも、へっちゃらインプロの考え方をもとにしたワークショップを行っています。
本書で紹介したような、遊び心、尊重、共創、へっちゃらマインド、アドベンチャラス・インプロード™(冒険的即興道)の感覚を、実際のやり取りの中で少しずつ味わっていく時間です。
本を読んで少しでも気になった方は、ぜひ実際の場にもふれてみてください。
読むことで見えてくるものがあります。
そして、やってみることで、また別の景色が見えてきます。
インプロの知恵を、さらに楽しむ
書籍『非認知能力を育む「即興(インプロ)の知恵」』では、この記事で紹介したテーマを、さまざまな考え方や実践とのつながりの中でさらに深く探究しています。