前回の記事では、「海原のインプロ」について紹介しました。
大地のインプロでは、身体と空間にふれる。海原のインプロでは、人とのやり取りの中に生まれる感情や関係性の深みにふれる。
その先で、インプロの冒険は、まだ見ぬ展開へとひらかれていきます。
『非認知能力を育む「即興(インプロ)の知恵」』では、その領域を「天空のインプロ」として紹介しています。
天空のインプロは、挑戦と物語を創造するインプロです。
ここでいう挑戦は、未知を面白がり、そこに一歩関わってみることです。
相手から出てきた表現を受け取り、自分一人では選ばなかった方向へ進んでみる。
その積み重ねの中で、物語や未来が動き出していきます。
このページの目次
🌤 未知を面白がってみる
インプロでは、次に何が起きるかが決まっていません。
相手の言葉や動き、自分の中から出てくる反応、偶然生まれる流れ。
それらに出会いながら、その場でやり取りを進めていきます。
だからこそ、インプロには冒険があります。
天空のインプロでは、予想外の一言や思いがけない展開を、遊び心を持って受け取っていきます。
まだ形になっていない可能性に、仲間と一緒に手を伸ばしてみる。
その一歩が、インプロの時間をひらいていきます。
🎭 物語は、関わりの中から立ち上がる
物語は、一人の頭の中だけで作るものではありません。
インプロでは、誰かの一言に別の誰かが反応し、その反応を受けて関係性が少し変わり、さらに別の表現が加わっていきます。
そうした関わりの中で、最初はなかった物語が生まれていきます。
天空のインプロが扱うのは、あらかじめ完成された筋書きではありません。
人と人が関わり合う中で、その瞬間にひらかれていく物語です。
🤲 仲間と、もう一歩先の景色へ
本書では、この天空のインプロが、キース・ジョンストンの叡智ともつながるものとして紹介されています。
キースが大切にした「Yes」の精神は、未知の展開に応じ、そこに生まれた可能性を共に育てていく姿勢でもあります。
自分だけなら選ばなかった一歩も、仲間と一緒なら試してみられることがあります。
相手の表現があるから、自分の想像が動き出すことがあります。
誰かの一歩が、全体の物語を前へ進めることもあります。
天空のインプロでは、そうした共創の中で、挑戦が冒険になっていきます。
一人で飛び上がるのではなく、仲間とのやり取りの中で、物語が空へひらかれていく。
そこに、天空のインプロの面白さがあります。
この本で紹介していること
『非認知能力を育む「即興(インプロ)の知恵」』では、天空のインプロを、挑戦と物語を創造する領域として紹介しています。
身体と空間にふれ、感情と関係性の動きを受け取る。
その上で、未知の展開に遊び心を持って応じてみる。
その積み重ねの中で、物語や未来は動き出していきます。
大地、海原、天空。
この三つの領域にふれることで、インプロは単なるゲームや技法を超えて、身体、関係性、物語を含んだ豊かな経験になっていきます。
次の記事では、ここまで見てきたインプロの知恵を、日常へ持ち帰る「へっちゃらマインド」について見ていきます。
インプロの知恵を、さらに楽しむ
書籍『非認知能力を育む「即興(インプロ)の知恵」』では、この記事で紹介したテーマを、さまざまな考え方や実践とのつながりの中でさらに深く探究しています。